NetBSD/dreamcast よくある質問

これは、齊藤正伸が Dreamcast 機で evbsh3 のコードがブートできるように手を加えたものを、 Marcus Comstedt が NetBSD/evbsh3 ポートから派生させたものです。

これに対する答えは数多くされてきましたが、まとめとしてメーリングリストへの投稿を いくつか掲げておくのが一番よいでしょう: Drew Vogel Andy R Miles Nordin

限定版の“サクラ大戦 Dreamcast for Internet”は CD-R からブートできないことがわかっています。 これ以外のものでもブートできない可能性はあります。 2000 年 10 月より前に製造されたものは動作しないと何度も言われてきましたが、 そのことが明確に検証された例はほとんどありません。

ごく一部の Dreamcast 機は何もせずとも CD-RW からブートできるという 未確認の噂があります。このほか多くのものは内部を改造することで ブート可能になります。

しばしば “BBA” と略される Broadband Adapter は、本体のモデムと交換できる 10/100Mbit Ethernet モジュールです。これは Realtek 8139 チップにより、 Broadband Adapter 内蔵 PCI バス経由で動作します。 PCI バスは本体ネイティブの G2 バスに変換されます。

どれだけ早く必要でしょうか。待ってもよいのであれば、製造元の CSI の サイト で予約を行っています; 予約が 1,000 台に達すれば製造・出荷されます。 他の入手方法では $100 以上かかるところが、 $49 で済むのは大きいでしょう; 問題は、待つ必要があることと、手に入らない可能性もあることだけです。

待てないという方は、 eBay が一番いいでしょう。 また、 Broadband Adapter 組み込み済で出荷されたという Dreamcast R7 機が入手できるかどうか 調べるという手もあります。Broadband Adapter を見付けることは、 Sega が Dreamcast の製造をやめた今となっては、一般的に非常に困難です。 このため、相当の価格高騰が見られ、 多くの Broadband Adapter は本体を上回る価格が付いています。

LAN Adapter (HIT-0300) は、つまりは 10/100 Mbit Ethernet ではなく 10 Mbit に対応した Broadband Adapter です。 Broadband Adapter の Realtek 8139 に対して、こちらは MB86967 チップを使っています。

LAN Adapter を現行の Broadband Adapter より容易に入手できた人たちがいますが、 信頼のおける購入元はありません。これは、日本市場向けだけに製造されたものが、 サードパーティーによって非公式に日本国外に持ち出されたものであることが わかっています。

日立 SuperH SH-4 CPU はリトルエンディアンとビッグエンディアンのどちらにもなり得ますが、 Dreamcast ポートではリトルエンディアンとして使っています。

売ってくれるベンダーの一覧が Dreamcast Emulation Developer サイトにあります。

はい。 DC IDE-HD Interface および DREAMCAST DEVELOPMENT の各ページを見てください。なお、これはハンダ付けその他もろもろの工作が必要で、 Dreamcast を完全に壊すおそれもあるものですので、 注意して行ってください。

読みとり専用のファイルシステムを作る場合は、この (非常に古い) DiscJuggler イメージを使ってください。 読み書き可能なファイルシステムを作る場合は、 Josh Tolbert の カーネル (ミラー) を使ってください。 これを使うと、システムがネットブートでき、読み書き可能なファイルシステムが使えます。

DiscJuggler は、 http://www.padus.com/downloads/demo.php から無料で入手できます (機能に制限がありますが、上記のイメージを焼くのにはこれで十分です) 。

HOWTO の説明にしたがってください。

Josh Tolbert's Kernel Autoloader Guide に従ってセットアップするとよいでしょう。

このほか、 kloader(4) を試みることもできます。これはカーネルコンフィグで "options KLOADER" によって使えるようになるカーネル内ブートローダーです。

いくつかの Dreamcast のゲームは IP アドレスを設定することができ、 このアドレスは変更しない限り本体に記憶されます。同様に、 Broadband Passport ブラウザーソフトウェアも IP アドレスを設定できます。 しかし、すでに NetBSD がブートしており、これに先立って情報が必要でなければ、 Dreamcast はその IP アドレスを受け取ることができます。 最も単純な方法は以下のように NetBSD システムで arp テーブルを編集することです:

    # arp -s dreamcast ethernet
  

ここで “dreamcast” は設定しようとする IP アドレスであり、 192.168.0.128 とします。また、 “ethernet” は Broadband Adapter のハードウェアアドレスであり、 00:00:de:ad:be:ef とすると、コマンドは以下のようになります。

    # arp -s 192.168.0.128 00:00:de:ad:be:ef
  

http://newbrowser.sega.com/ を試してください。 このシステムで米国外へ配送できる可能性はわずかのようです。

これについては公平に討議するための材料があります。現状の総意的なものとしては、 基本的には安定しているが、 BBA の品質が悪いせいで問題が起きることがある、 というものです。多くの人たちが、問題を回避するために BBA を 10 Mbs のみに設定するようすすめています; そうするには、 /etc/rc.conf にある ifconfig の行に 10baseT ディレクティブを追加すればよいです。

もちろん、これはあなたが自分で決めるべきことであって、 このシステムで何をするかによります。ほとんどの通常の作業─ pkgsrc のそこそこの大きさのパッケージの構築を含む─であれば、少なくともスワップ領域を 32 MB はとるべきでしょう。 64 MB が最適なサイズであるとの報告が多くあります。 スワップファイルを大きめにとると、 その管理のために物理メモリーも多く必要になることに注意してください。

カーネルコンフィギュレーションから “pvr” ドライバーを削除してカーネルを再構築すれば、 自動的にシリアルコンソールを使うようになります。

はい。 “mms” がそうです。 これを使うにはカーネルコンフィギュレーションに以下の記述が必要です:

    mms*    at maple? port ? subunit ?
    wsmouse*    at mms? mux0
  

NetBSD や似たものが動作しているところで行う最も簡単な方法は、 portal ファイルシステムを使って以下のようにすることです:

    # mkdir /p
    # mount_portal /usr/share/examples/mount_portal/tcp.1.conf /p
  

これで portal ファイルシステムがマウントされ、 cat を Dreamcast へのファイルの送出に使うことができます:

    # cat filename > /p/tcp/dreamcast/port
  

ここで、 “filename” は送ろうとしているファイル名、 “dreamcast” は Dreamcast の IP アドレス、 “port” はファイルの送り先のポート番号です。 bsd という名前のカーネルを、 IP アドレス 192.168.0.128 を持ち IP upload slave (4711 番ポートを listen している) が動作している Dreamcast に送るには、以下のようにします:

    # cat bsd > /p/tcp/192.168.0.128/4711
  

IP upload slave とは Marcus Comstedt が書いた Dreamcast 用プログラムで、 Dreamcast 機の Broadband Adapter 経由でファイルを受渡しすることができ、 その後、ファイルは Dreamcast に実行されます。 http://mc.pp.se/dc/ipslave.html にあります。 使い方の説明は、 Josh Tolbert's Kernel Autoloader Guide にあります。

以下のサイトをあたってください:

これらのページは必ずしも NetBSD に特化したものではないことに注意してください。

大きなもの、特に pkgsrc 以外での構築をするときに、構築ジョブが非常に長い時間かかり、 かつ CPU は少ししか使わないがメモリーはたくさん使っている場合、 このプラットフォームの大きな罠の一つにはまっています: NFS 越しのスワップは本当に、本当に遅いのです。

何事かというと、構築ジョブが、システムの持つ 32MB のメモリーを大幅に超過し、 大量のスワップをネットワーク越しに行なっているのです。 この過程は、たとえネットワークが速いものであっても、 とてつもなく遅いものになります; 最善の策は、メモリーを解放するため、 Dreamcast で動いている不要なプロセスを kill してみることです。 それで構築ジョブが止まる気配もないまま 5 時間以上動いていたとしても、 気にしないでください。また、構築ジョブを kill したりしないでください。 それでも大丈夫ですし、 kill してもその構築時間がすべて無駄になるだけだからです。

tech-kern メーリングリストの Simon Burge の投稿によれば、仮想メモリーの設定をいじって、 なんとかすることができます。この投稿を全部読んだ上で、設定をどうすべきか 自分で決めるのが一番いいのですが、ようするに、

    sysctl -w vm.anonmax=95
  

を実行するのがよさげだということです。 sysctl(3) マニュアルページによれば、 これは“物理メモリーの何パーセントを、匿名アプリケーションデータの保持用として、 それ以外の用途の分から奪うことができるか”を変更するものです。