Xdvi は、TeXで生成した DVI ファイルを X上で参照するための ツールです。現在の最新は Patchlevel 18 ですが、pTeXに対応 している Patchlevel 17 のほうをインストールします。
ソースとパッチを入手します。以下の場所などにあります。
ftp://ftp.tut.ac.jp/TeX/drivers/xdvi/PL17/xdvi-17.tar.gz
ftp://ftp.tut.ac.jp/TeX/drivers/xdvi/PL17/xdvi-17jp.960209.gz
ソースを展開してパッチをあてます。
% mkdir xdvi17 % cd xdvi17 % tar zxvf $(SRCDIR)/xdvi-17.tar.gz % zcat $(SRCDIR)/xdvi-17jp.960209.gz | patch -p1
パッチ当てによってできる、README.jp-patch に詳しい説明があります。それを参照しながら Imakefile を適宜環境に 合わせて編集して下さい。
この文書では、README.jp-patchでの4番の、NTT, ASCII, pTeX 対応で、 日本語は VFlib を使用する設定でコンパイルします。
pTeX、VFlib をこの文書のとおりにインストールしてある場合には、
DEFAULT_VFONTCAPDIR=/usr/etcを
DEFAULT_VFONTCAPDIR=/usr/local/lib/vfontにするだけで特に問題なくインストールできます。 あと、205行目の
xdvi.man: xdvi_man.sed mksedscriptを、
xdvi.man:: xdvi_man.sed mksedscriptとしておきます。
Makefile を作成します。
% xmkmf
このまま作成すると、日本語が黒い四角で表示されます。 175行付近の
PROTO_DEFINES = -DFUNCPROTO=15 -DNARROWPROTOを
PROTO_DEFINES = -DFUNCPROTO=15とするとなおるのでこうしておきます。
/usr/X11R6/include/X11/Xos.h と /usr/include/stdio.h の間で sys_errlistでの conflict が発生します。 これは、/usr/X11R6/include/X11/Xos.h の設定を stdio.h に合わせて 修正すればいいです。 システムのファイルをいじるのがいやな場合は、次のようにして、その場に持ってきて 変更してしまいましょう。
% mkdir X11 % cp /usr/X11R6/include/X11/Xos.h X11 % vi X11/Xos.h107行め
extern char *sys_errlist[];を
extern const char *sys_errlist[];にする。(または削除) さらに、Makefileの
TOP_INCLUDES = -I$(INCROOT)を次のように変更します。 (現在のディレクトリを /usr/X11R6/lib より先に探しにいかせる)
TOP_INCLUDES = -I. -I$(INCROOT)
また、/usr/include/stdlib.h と /usr/X11R6/include/X11/Xlib.h でも同様に wchar_t で conflict します。 これもX側を システムに合わせるか、 変更したくない場合は、コピーしてきて変更すればいいでしょう。
% cp /usr/X11R6/include/X11/Xlib.h X11 % vi X11/Xlib.h79行目
typedef unsigned long wchar_t;を
typedef int wchar_t;にする(これは削除したら駄目)
他にもいくつか修正します。
140行目 char *getcwd(char *buf, int size); 削除かコメントアウト
49行目 extern char *sys_errlist[]; 削除かコメントアウト
コンパイルしてインストールします
% make % su # make install # make install.man
TeXのプレビューには、pkフォントが必要です。MetaFont をインストールして 自分で作成してもいいのですが、今回はすでに作成されたものを展開しておきます。 コンパイルの際に、日本語フォントを VFlib ではなく、大日本フォントで使用 するように指定した場合などは、それも展開します。 互換のフリーの渡辺フォントというものもあります。
pk フォントは、次の場所に cm, latex のものをまとめたものがあります。
ftp://ftp.tut.ac.jp/TeX/fonts/pk300.tar.gz
# cd /usr/local/lib/tex/fonts # mkdir pk # cd pk # tar zxvf pk300.tar.gz # mv pk300 300
% xdvi DVIファイル名で、そのDVIファイルをプレビューできます。