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NetBSD セキュリティー勧告 日本語訳
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NetBSD Security Advisory 2003-009 (2003/04/04)
 * sendmail buffer overrun in prescan() address parser
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 このメールは, netbsd-announce に流れた

  Subject: NetBSD Security Advisory 2003-009: sendmail buffer overrun in prescan() address parser
  From: NetBSD Security Officer <security-officer@netbsd.org>
  Date: Fri, 4 Apr 2003 11:43:55 -0500
  Message-Id: <20030404164355.GF22049@vex>

 を、www.NetBSD.ORG 翻訳プロジェクトが日本語訳したものです
 (日本語訳は NetBSD-SA2003-009.txt,v 1.5 に基づいています)。

 原文は PGP 署名されていますが、この日本語訳は PGP 署名されていません。
 修正パッチ等の内容が改ざんされていないことを確認するために PGP 署名の
 チェックを行なうには。原文を参照してください。

------------------------------- ここから ------------------------------------



		 NetBSD Security Advisory 2003-009
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トピック:	sendmail の prescan() のアドレス解析部分における
		バッファーオーバーラン
		(sendmail buffer overrun in prescan() address parser)

バージョン:	NetBSD-current:	2003 年 3 月 30 日より前のソース
		NetBSD 1.6:	影響あり
		NetBSD-1.5.3:	影響あり
		NetBSD-1.5.2:	影響あり
		NetBSD-1.5.1:	影響あり
		NetBSD-1.5:	影響あり
		pkgsrc:		sendmail-8.12.9 より前のものは影響あり

影響範囲:	リモートから root 権限が不正使用される可能性がある。
		(Remote root compromise)

修正日:		NetBSD-current:		2003 年 3 月 30 日
		NetBSD-1.6 branch:	2003 年 3 月 30 日 (1.6.1 は修正ずみ)
		NetBSD-1.5 branch:	2003 年 4 月 1 日
		pkgsrc:		sendmail-8.12.9 で修正


概要 - Abstract
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- CERT 勧告からの引用:

    sendmail には、攻撃者が sendmail サーバーの制御をリモートから
    乗っ取ることができるような、セキュリティー上の弱点が存在します。
    sendmail のアドレス字句解析コードは、email アドレスの長さをきちんと
    チェックしていません。そのため、特殊な細工を施したアドレスを含む
    email メッセージを使うことで、スタックオーバーフローを発生させる
    ことが可能です。この問題は、Michal Zalewski 氏によって発見されました。

    このセキュリティー上の弱点は、CA-2003-07 で解説されているものとは
    異なるものです。

    このセキュリティー上の弱点は、NetBSD SA2003-002 のものとも
    異なります。


技術的な詳細 - Technical Details
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http://www.cert.org/advisories/CA-2003-12.html


回避方法と解決策 - Solutions and Workarounds
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sendmail を実行しているサイトは、可能な限り早くアップグレードしましょう。
現時点でアップグレードが不可能な場合は、sendmail サービスを停止させることを
おすすめします。

システム上で sendmail が実行されているかどうか調べるには、
次のコマンドを実行します。

	# /etc/rc.d/sendmail status

現在実行されている sendmail プロセスを停止させるには、次のコマンドを
実行します。

	# /etc/rc.d/sendmail stop

sendmail が次回の再起動時に実行されないようにするには、次のコマンドを
実行します。

	# echo "sendmail=NO" >>/etc/rc.conf.d/sendmail

アップグレードが完了した後、次回の再起動時に実行されるようにするには、
/etc/rc.conf.d/sendmail の最後にある sendmail=NO という行を削除してください。

バイナリーパッチの適用手順は、下の NetBSD-1.6 用の項で説明しています。

次に示す手順は、ソースツリーを更新して再構築し、新しいバージョンの
sendmail をインストールすることで、sendmail バイナリーをアップグレード
する方法を説明したものです。

* NetBSD-current:

	2003 年 3 月 30 日より前の NetBSD-current は、
	2003 年 3 月 31 日、もしくはそれ以降の NetBSD-current に
	アップグレードする必要があります。

	CVS ブランチ netbsd-current (別名 HEAD) において
	更新が必要なファイルは、次のとおりです。
		gnu/dist/sendmail/sendmail

	CVS を使ってファイルを更新し、sendmail を
	再構築・再インストールするには、次のコマンドを実行してください。
		# cd src
		# cvs update -d -P gnu/dist/sendmail/sendmail
		# cd gnu/usr.sbin/sendmail

		# make USETOOLS=no cleandir dependall
		# make USETOOLS=no install


* NetBSD 1.6:

	NetBSD 1.6 のバイナリー配布物には、このセキュリティー上の弱点が
	含まれています。

	2003 年 3 月 30 日より前の NetBSD 1.6 のソースは、
	2003 年 3 月 31 日、もしくはそれ以降の NetBSD 1.6 のソースに
	アップグレードする必要があります。

	NetBSD 1.6.1 には、この弱点に対する修正が含まれる予定です。

	CVS ブランチ netbsd-1-6 において
	更新が必要なファイルは、次のとおりです。
		gnu/dist/sendmail/sendmail

	CVS を使ってファイルを更新し、sendmail を
	再構築・再インストールするには、次のコマンドを実行してください。

		# cd src
		# cvs update -d -P -r netbsd-1-6 gnu/dist/sendmail/sendmail
		# cd gnu/usr.sbin/sendmail

		# make USETOOLS=no cleandir dependall
		# make USETOOLS=no install

	* バイナリーパッチ

	バイナリーパッチを適用するには、次の手順を行ないます。
	ARCH の部分は、あなたが実行している NetBSD のアーキテクチャー
	(たとえば i386 など) に置き換えてください。

	ftp://ftp.netbsd.org/pub/NetBSD/security/patches/SA2003-009-sendmail/netbsd-1-6/ARCH-sendmail.tgz
	cd / && tar xzvf /path/to/ARCH-sendmail.tgz

	この tar ファイルは、新しい /usr/libexec/sendmail/sendmail を展開し、
	弱点を持ったバイナリーを上書きします。


* NetBSD 1.5, 1.5.1, 1.5.2, 1.5.3:

	NetBSD 1.5.3 のバイナリー配布物には、このセキュリティー上の弱点が
	含まれています。

	2003 年 4 月 1 日より前の NetBSD-1.5、NetBSD-1.5.1、
	NetBSD-1.5.2、NetBSD-1.5.3 のいずれかのソースを
	使っているシステムは、2003 年 4 月 2 日、もしくはそれ以降の
	NetBSD-1.5.* のソースにアップグレードする必要があります。

	CVS ブランチ netbsd-1-5 において
	更新が必要なファイルは、次のとおりです。
		gnu/dist/sendmail/sendmail

	CVS を使ってファイルを更新し、sendmail を
	再構築・再インストールするには、次のコマンドを実行してください。

		# cd src
		# cvs update -d -P -r netbsd-1-5 gnu/dist/sendmail/sendmail
		# cd gnu/usr.sbin/sendmail

		# make cleandir dependall
		# make install


謝辞 - Thanks To
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Michal Zalewski 氏および CERT: 問題の指摘をしてくれました。

Andrew Brown 氏: 修正パッチを提供してくれました。


改訂履歴 - Revision History
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	2003-04-04	初版公開
	2003-04-06	バイナリーパッチを追加
	2003-04-07	バイナリーパッチのパスの修正および、
			tar の `p' フラグの追加

詳細と参考資料 - More Information
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新しい情報が判明した場合、セキュリティー勧告は更新されることがあります。
PGP 署名されたこの勧告の最新版は、次の場所から入手できます。
  ftp://ftp.netbsd.org/pub/NetBSD/security/advisories/NetBSD-SA2003-009.txt.asc

NetBSD および NetBSD のセキュリティーに関する情報は、次の場所から入手できます。
http://www.NetBSD.ORG/
http://www.NetBSD.ORG/Security/


Copyright 2003, The NetBSD Foundation, Inc.  All Rights Reserved.
Redistribution permitted only in full, unmodified form.

$NetBSD: NetBSD-SA2003-009.txt,v 1.5 2003/04/08 02:15:17 david Exp $