[CONTENTS] [PREV] [NEXT]

GhostScript 2.6.2 + 2.6.1j10 patch

GhostScript は、GNU の作成した PostScript インタプリタです。 PostScript ファイルの出力結果を画面で確認したり、 PostScript でないプリンタに出力させるデータを作ったり できます。主に他のコマンド(ghostview, lpr, xdvi など) から呼び出して使われます。

ソースコードの展開

まずソースコードを入手して展開します。 以下の場所などにあります。

ftp://ftp.tut.ac.jp/GNU/prep/ghostscript-2.6.2.tar.gz
ftp://ftp.tut.ac.jp/GNU/prep/ghostscript-fonts-2.6.2.tar.gz
ftp://ftp.tut.ac.jp/GNU/ghostscript/gs261j10.tar.gz
ftp://ftp.tut.ac.jp/GNU/ghostscript/gs261d13.tar.gz

ソースを展開します。

% cd $(TOPDIR)
% tar zxvf $(SRCDIR)/ghostscript-2.6.2.tar.gz
% cd gs262
日本語化キットを展開してパッチを当てます。
% tar zxvf $(SRCDIR)/gs261j10.tar.gz
% patch < gs261j.diff
% cp unix-gcc.mak Makefile
DOS用のキットも展開します(これにVFlibのドライバが入っています。)
% tar zxvf $(SRCDIR)/gs261d13.tar.gz
Makefile を融合させます
% cat kfvflib.mak >> Makefile

修正作業

gs261j.euc などを読んで、Makefile を適宜変更していきます。

XINCLUDE=-I/usr/X11R6/include
XLIBDIRS=-L/usr/X11R6/lib
以下では、X11R6 の PCF ファイルと、 TeXのPKフォント、 そして VFlib を使えるように設定しています。他に Zeit や Sony の フォントを持っている場合は、それらを追加してもいいでしょう。
FEATURE_DEVS=filter.dev dps.dev level2.dev kanji.dev \
             kfpcf.dev kfjtex.dev kfvflib.dev                                 
DEVICE_DEVS, DEVICE_DEVS1, .... DEVICE_DEVS9 までに出力させたい デバイスを追加していきます。 もともとのパッケージで使用できるデバイスは、devs.mak に一覧があります。 日本語化の際に追加されたドライバについては、drivers/ の下 の各ディレクトリに解説があります。
DEVICE_DEVS=x11.dev
DEVICE_DEVS9=pbm.dev pbmraw.dev pgm.dev pgmraw.dev ppm.dev ppmraw.dev bit.dev
Makefile の名前を合わせておきます。
MAKEFILE=Makefile

コンパイルとインストール

コンパイルしてインストールします。

% make
% su
# make install

Makefile の で指定したディレクトリの下に ghostscript-fonts-2.6.2.tar.gz を展開します。 標準では /usr/local/lib/ghostscript です。

# cd /usr/local/lib/ghostscript
# tar zxvf  $(SRCDIR)/ghostscript-fonts-2.6.2.tar.gz

漢字フォントの設定をします。

  1. PCFフォントを使う場合
    # cd /usr/local/lib/ghostscript/kanji
    # cp pcf.ps kconfig.ps
    # vi kconfig.ps
    
    kconfig.ps の中の以下の部分を、
    /Ryumin-Light           4300000
            (/usr/local/X11R5/lib/X11/fonts/misc/kanji24.pcf) pcfkanji
    /GothicBBB-Medium       4300200
            (/usr/local/X11R5/lib/X11/fonts/misc/k14.pcf) pcfkanji
    

    次のように変更します。
    /Ryumin-Light           4300000
            (/usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc/jiskan24.pcf) pcfkanji
    /GothicBBB-Medium       4300200
            (/usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc/k14.pcf) pcfkanji
    

    XFree86では、標準ではフォントを圧縮しているので、 そのままでは、gsから使えません。展開しておきます。

    # cd /usr/X11R6/lib/X11/fonts/misc
    # gzip -d jiskan* k14*
    
    フォントの名前がかわったので、このままだとXのほうでフォントが探せなく なります。フォントの情報を修正しておきます。
    # /usr/X11R6/bin/mkfontdir
    # exit
    % xset fp rehash     ( フォント情報を X に再読み込みさせています )
    
  2. VFlib を使う場合

    VFlib を使う場合は、GhostScript 側の設定に加えて、 VFlib の vfontcap への記述が必要になります。

    GS側の設定

    # cd /usr/local/lib/ghostscript/kanji
    # cp vflib.ps kconfig.ps
    
    デフォルトでのゴシックのフォント名は goth 明朝体は min と なっています。vflib の方で、これに合わせた名前で vfontcap を記述します。 詳細は VFlib のマニュアルや、kfvflib.sj を参照して下さい。
    例: vfontcap   Microsoft TrueType での例
    min|mincho:\
        :ft=truetype:\
        :ff=/usr/local/lib/vflib/ttf/mincho:
    goth|gothic:\
        :ft=truetype:\
        :ff=/usr/local/lb/vflib/ttf/gothic:
    

動作試験

次のようにして、動作試験します。

% cd /usr/local/lib/ghostscript/kanji
% gs hankaku.ps
% gs allkanji.ps
% gs ../example/tiger.ps

[CONTENTS] [PREV] [NEXT]